第四章 司法書士の義務
(事務所)
第二十条 司法書士は、法務省令で定める基準に従い、事務所を設けなければならない。
(依頼に応ずる義務)
第二十一条 司法書士は、正当な事由がある場合でなければ依頼(簡裁訴訟代理等関係業務に関するものを除く。)を拒むことができない。
(業務を行い得ない事件)
第二十二条 司法書士は、公務員として職務上取り扱つた事件及び仲裁手続により仲裁人として取り扱つた事件については、その業務を行つてはならない。
2 司法書士は、次に掲げる事件については、第三条第一項第四号及び第五号(第四号に関する部分に限る。)に規定する業務(以下「裁判書類作成関係業務」という。)を行つてはならない。
一 相手方の依頼を受けて第三条第一項第四号に規定する業務を行つた事件
二 司法書士法人(第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うことを目的として、第五章の定めるところにより、司法書士が共同して設立した法人をいう。以下同じ。)の社員又は使用人である司法書士としてその業務に従事していた期間内に、当該司法書士法人が相手方の依頼を受けて前号に規定する業務を行つた事件であつて、自らこれに関与したもの
三 司法書士法人の使用人である場合に、当該司法書士法人が相手方から簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件
3 第三条第二項に規定する司法書士は、次に掲げる事件については、裁判書類作成関係業務を行つてはならない。ただし、第三号及び第六号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一 簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二 簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三 簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四 司法書士法人の社員又は使用人である司法書士としてその業務に従事していた期間内に、当該司法書士法人が、簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であつて、自らこれに関与したもの
五 司法書士法人の社員又は使用人である司法書士としてその業務に従事していた期間内に、当該司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるものであつて、自らこれに関与したもの
六 司法書士法人の使用人である場合に、当該司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件(当該司法書士が自ら関与しているものに限る。)の相手方からの依頼による他の事件
4 第三条第二項に規定する司法書士は、第二項各号及び前項各号に掲げる事件については、簡裁訴訟代理等関係業務を行つてはならない。この場合においては、同項ただし書の規定を準用する。
(会則の遵守義務)
第二十三条 司法書士は、その所属する司法書士会及び日本司法書士会連合会の会則を守らなければならない。
(秘密保持の義務)
第二十四条 司法書士又は司法書士であつた者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱つた事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。
(研修)
第二十五条 司法書士は、その所属する司法書士会及び日本司法書士会連合会が実施する研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。
第五章 司法書士法人
(設立)
第二十六条 司法書士は、この章の定めるところにより、司法書士法人を設立することができる。
(名称)
第二十七条 司法書士法人は、その名称中に司法書士法人という文字を使用しなければならない。
(社員の資格)
第二十八条 司法書士法人の社員は、司法書士でなければならない。
2 次に掲げる者は、社員となることができない。
一 第四十七条の規定により業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間を経過しない者
二 第四十八条第一項の規定により司法書士法人が解散又は業務の全部の停止の処分を受けた場合において、その処分を受けた日以前三十日内にその社員であつた者でその処分を受けた日から三年(業務の全部の停止の処分を受けた場合にあつては、当該業務の全部の停止の期間)を経過しないもの
三 司法書士会の会員でない者
(業務の範囲)
第二十九条 司法書士法人は、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うほか、定款で定めるところにより、次に掲げる業務を行うことができる。
一 法令等に基づきすべての司法書士が行うことができるものとして法務省令で定める業務の全部又は一部
二 簡裁訴訟代理等関係業務
2 簡裁訴訟代理等関係業務は、社員のうちに第三条第二項に規定する司法書士がある司法書士法人(司法書士会の会員であるものに限る。)に限り、行うことができる。
(簡易裁判所における訴訟等の代理事務の取扱い)
第三十条 司法書士法人は、第三条第一項第六号に掲げる事務については、依頼者からその社員又は使用人である第三条第二項に規定する司法書士(以下この条において「社員等」という。)に行わせる事務の委託を受けるものとする。この場合において、当該司法書士法人は、依頼者に、当該司法書士法人の社員等のうちからその代理人を選任させなければならない。
2 司法書士法人は、前項に規定する事務についても、社員等がその業務の執行に関し注意を怠らなかつたことを証明しなければ、依頼者に対する損害賠償の責めを免れることはできない。
(登記)
第三十一条 司法書士法人は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2 前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
(設立の手続)
第三十二条 司法書士法人を設立するには、その社員となろうとする司法書士が、共同して定款を定めなければならない。
2 会社法 (平成十七年法律第八十六号)第三十条第一項 の規定は、司法書士法人の定款について準用する。
3 定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 主たる事務所及び従たる事務所の所在地
四 社員の氏名、住所及び第三条第二項に規定する司法書士であるか否かの別
五 社員の出資に関する事項
(成立の時期)
第三十三条 司法書士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
(成立の届出)
第三十四条 司法書士法人は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会(以下「主たる事務所の所在地の司法書士会」という。)及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
(定款の変更)
第三十五条 司法書士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。
2 司法書士法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
(業務の執行)
第三十六条 司法書士法人の社員は、すべて業務を執行する権利を有し、義務を負う。
2 簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人における簡裁訴訟代理等関係業務については、前項の規定にかかわらず、第三条第二項に規定する司法書士である社員(以下「特定社員」という。)のみが業務を執行する権利を有し、義務を負う。
(法人の代表)
第三十七条 司法書士法人の社員は、各自司法書士法人を代表する。ただし、定款又は総社員の同意によつて、社員のうち特に司法書士法人を代表すべきものを定めることを妨げない。
2 簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人における簡裁訴訟代理等関係業務については、前項本文の規定にかかわらず、特定社員のみが、各自司法書士法人を代表する。ただし、当該特定社員の全員の同意によつて、当該特定社員のうち特に簡裁訴訟代理等関係業務について司法書士法人を代表すべきものを定めることを妨げない。
3 第一項の規定により司法書士法人を代表する社員は、司法書士法人の業務(前項の簡裁訴訟代理等関係業務を除く。)に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
4 前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
5 第一項の規定により司法書士法人を代表する社員は、定款によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
(社員の責任)
第三十八条 司法書士法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯して、その弁済の責任を負う。
2 司法書士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。
3 前項の規定は、社員が司法書士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。
4 簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関し依頼者に対して負担することとなつた債務を当該司法書士法人の財産をもつて完済することができないときは、第一項の規定にかかわらず、特定社員(当該司法書士法人を脱退した特定社員を含む。以下この条において同じ。)が、連帯して、その弁済の責任を負う。ただし、当該司法書士法人を脱退した特定社員については、当該債務が脱退後の事由により生じた債務であることを証明した場合は、この限りでない。
5 前項本文に規定する債務についての司法書士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときは、第二項及び第三項の規定にかかわらず、特定社員が当該司法書士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明した場合を除き、前項と同様とする。
6 会社法第六百十二条 の規定は、司法書士法人の社員の脱退について準用する。ただし、第四項本文に規定する債務については、この限りでない。
(社員であると誤認させる行為をした者の責任)
第三十八条の二 社員でない者が自己を社員であると誤認させる行為をしたときは、当該社員でない者は、その誤認に基づいて司法書士法人と取引をした者に対し、社員と同一の責任を負う。
(社員の常駐)
第三十九条 司法書士法人は、その事務所に、当該事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会の会員である社員を常駐させなければならない。
(簡裁訴訟代理等関係業務の取扱い)
第四十条 簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、特定社員が常駐していない事務所においては、簡裁訴訟代理等関係業務を取り扱うことができない。
(特定の事件についての業務の制限)
第四十一条 司法書士法人は、次に掲げる事件については、裁判書類作成関係業務を行つてはならない。
一 相手方の依頼を受けて第三条第一項第四号に規定する業務を行つた事件
二 使用人が相手方から簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件
三 第二十二条第一項、第二項第一号若しくは第二号又は第三項第一号から第五号までに掲げる事件として社員の半数以上の者が裁判書類作成関係業務を行つてはならないこととされる事件
2 簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人(過去に簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的としていたものを含む。)は、次に掲げる事件については、裁判書類作成関係業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一 簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二 簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三 簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
3 簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、次に掲げる事件については、簡裁訴訟代理等関係業務を行つてはならない。ただし、前項第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一 第一項各号及び前項各号に掲げる事件
二 第二十二条第一項に掲げる事件又は同条第四項に規定する同条第二項第一号若しくは第二号若しくは第三項第一号から第五号までに掲げる事件として特定社員の半数以上の者が簡裁訴訟代理等関係業務を行つてはならないこととされる事件
(社員の競業の禁止)
第四十二条 司法書士法人の社員は、自己若しくは第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の司法書士法人の社員となつてはならない。
2 司法書士法人の社員が前項の規定に違反して自己又は第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行つたときは、当該業務によつて当該社員又は第三者が得た利益の額は、司法書士法人に生じた損害の額と推定する。
(法定脱退)
第四十三条 司法書士法人の社員は、次に掲げる理由によつて脱退する。
一 司法書士の登録の取消し
二 定款に定める理由の発生
三 総社員の同意
四 第二十八条第二項各号のいずれかに該当することとなつたこと。
五 除名
(解散)
第四十四条 司法書士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。
一 定款に定める理由の発生
二 総社員の同意
三 他の司法書士法人との合併
四 破産手続開始の決定
五 解散を命ずる裁判
六 第四十八条第一項第三号の規定による解散の処分
2 司法書士法人は、前項の規定による場合のほか、社員が一人になり、そのなつた日から引き続き六月間その社員が二人以上にならなかつた場合においても、その六月を経過した時に解散する。
3 司法書士法人は、第一項第三号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
4 司法書士法人の清算人は、司法書士でなければならない。
(裁判所による監督)
第四十四条の二 司法書士法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
3 司法書士法人の解散及び清算を監督する裁判所は、法務大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4 法務大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
(解散及び清算の監督に関する事件の管轄)
第四十四条の三 司法書士法人の解散及び清算の監督に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
(検査役の選任)
第四十四条の四 裁判所は、司法書士法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2 前項の検査役の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
3 裁判所は、第一項の検査役を選任した場合には、司法書士法人が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該司法書士法人及び検査役の陳述を聴かなければならない。
(合併)
第四十五条 司法書士法人は、総社員の同意があるときは、他の司法書士法人と合併することができる。
2 合併は、合併後存続する司法書士法人又は合併により設立する司法書士法人が、その主たる事務所の所在地において登記することによつて、その効力を生ずる。
3 司法書士法人は、合併したときは、合併の日から二週間以内に、登記事項証明書(合併により設立する司法書士法人にあつては、登記事項証明書及び定款の写し)を添えて、その旨を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
4 合併後存続する司法書士法人又は合併により設立する司法書士法人は、当該合併により消滅する司法書士法人の権利義務を承継する。
(債権者の異議等)
第四十五条の二 合併をする司法書士法人の債権者は、当該司法書士法人に対し、合併について異議を述べることができる。
2 合併をする司法書士法人は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一箇月を下ることができない。
一 合併をする旨
二 合併により消滅する司法書士法人及び合併後存続する司法書士法人又は合併により設立する司法書士法人の名称及び主たる事務所の所在地
三 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、合併をする司法書士法人が同項の規定による公告を、官報のほか、第六項において準用する会社法第九百三十九条第一項 の規定による定款の定めに従い、同項第二号 又は第三号 に掲げる方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4 債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該合併について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、合併をする司法書士法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律 (昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項 の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
6 会社法第九百三十九条第一項 (第二号及び第三号に係る部分に限る。)及び第三項 、第九百四十条第一項(第三号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十一条、第九百四十六条、第九百四十七条、第九百五十一条第二項、第九百五十三条並びに第九百五十五条の規定は、司法書士法人が第二項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、同法第九百三十九条第一項及び第三項中「公告方法」とあるのは「合併の公告の方法」と、同法第九百四十六条第三項中「商号」とあるのは「名称」と読み替えるものとする。
(合併の無効の訴え)
第四十五条の三 会社法第八百二十八条第一項 (第七号及び第八号に係る部分に限る。)及び第二項 (第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条第二項及び第三項、第八百三十七条から第八百三十九条まで、第八百四十三条(第一項第三号及び第四号並びに第二項ただし書を除く。)並びに第八百四十六条の規定は司法書士法人の合併の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第五項、第八百七十条第二項(第五号に係る部分に限る。)、第八百七十条の二、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第五号に係る部分に限る。)、第八百七十二条の二、第八百七十三条本文、第八百七十五条及び第八百七十六条の規定はこの条において準用する同法第八百四十三条第四項の申立てについて、それぞれ準用する。
(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 及び会社法 の準用等)
第四十六条 第二条、第二十条、第二十一条及び第二十三条の規定は、司法書士法人について準用する。
2 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 並びに会社法第六百条 、第六百十四条から第六百十九条まで、第六百二十一条及び第六百二十二条の規定は司法書士法人について、同法第五百八十一条、第五百八十二条、第五百八十五条第一項及び第四項、第五百八十六条、第五百九十三条、第五百九十五条、第五百九十六条、第六百一条、第六百五条、第六百六条、第六百九条第一項及び第二項、第六百十一条(第一項ただし書を除く。)並びに第六百十三条の規定は司法書士法人の社員について、同法第八百五十九条から第八百六十二条までの規定は司法書士法人の社員の除名並びに業務を執行する権利及び代表権の消滅の訴えについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第六百十三条中「商号」とあるのは「名称」と、同法第八百五十九条第二号中「第五百九十四条第一項(第五百九十八条第二項において準用する場合を含む。)」とあるのは「司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第四十二条第一項」と読み替えるものとする。
3 会社法第六百四十四条 (第三号を除く。)、第六百四十五条から第六百四十九条まで、第六百五十条第一項及び第二項、第六百五十一条第一項及び第二項(同法第五百九十四条 の準用に係る部分を除く。)、第六百五十二条、第六百五十三条、第六百五十五条から第六百五十九条まで、第六百六十二条から第六百六十四条まで、第六百六十六条から第六百七十三条まで、第六百七十五条、第八百六十三条、第八百六十四条、第八百六十八条第一項、第八百六十九条、第八百七十条第一項(第一号及び第二号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十四条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)、第八百七十五条並びに第八百七十六条の規定は、司法書士法人の解散及び清算について準用する。この場合において、同法第六百四十四条第一号中「第六百四十一条第五号」とあるのは「司法書士法第四十四条第一項第三号」と、同法第六百四十七条第三項中「第六百四十一条第四号又は第七号」とあるのは「司法書士法第四十四条第一項第五号若しくは第六号又は第二項」と、同法第六百六十八条第一項及び第六百六十九条中「第六百四十一条第一号から第三号まで」とあるのは「司法書士法第四十四条第一項第一号又は第二号」と、同法第六百七十条第三項中「第九百三十九条第一項」とあるのは「司法書士法第四十五条の二第六項において準用する第九百三十九条第一項」と、同法第六百七十三条第一項中「第五百八十条」とあるのは「司法書士法第三十八条」と読み替えるものとする。
4 会社法第八百二十四条 、第八百二十六条、第八百六十八条第一項、第八百七十条第一項(第十号に係る部分に限る。)、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条本文、第八百七十五条、第八百七十六条、第九百四条及び第九百三十七条第一項(第三号ロに係る部分に限る。)の規定は司法書士法人の解散の命令について、同法第八百二十五条、第八百六十八条第一項、第八百七十条第一項(第一号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条、第八百七十四条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第八百七十五条、第八百七十六条、第九百五条及び第九百六条の規定はこの項において準用する同法第八百二十四条第一項の申立てがあつた場合における司法書士法人の財産の保全について、それぞれ準用する。
5 会社法第八百二十八条第一項 (第一号に係る部分に限る。)及び第二項 (第一号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第一号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十七条から第八百三十九条まで並びに第八百四十六条の規定は、司法書士法人の設立の無効の訴えについて準用する。
6 会社法第八百三十三条第二項 、第八百三十四条(第二十一号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十七条、第八百三十八条、第八百四十六条及び第九百三十七条第一項(第一号リに係る部分に限る。)の規定は、司法書士法人の解散の訴えについて準用する。
7 破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条 の規定の適用については、司法書士法人は、合名会社とみなす。